Vol.01 家族の力を集めて

 夫(善ちゃん)が左脳出血で倒れて1年が過ぎました。6ヶ月に及ぶ入院生活を経て、2018年4月9日に帰宅し、在宅での介護となりました。私たち家族は入院生活の長かった私の母を看取った経験がありましたが、介護される個々人の症状によって介護の中味が違うこと、大変さに気づくことになりました。

 夫は右半身麻痺・言語に問題があり「要介護度4」との認定を受けましたが、要介護度がいかに在宅で介護をする家族にとって影響が大きいか実感しました。

 入院中も医師・OT・PT・ST・看護師さんと大変お世話になりましたが、在宅になってからは介護支援センターのケアマネージャーさんを中心に在宅介護の計画を適切に実行していけるように丁寧にリードしていただいています。善ちゃん介護の主たる部分は長男が担っていますが、父親が入院中から介護に関するレクチャーに隈なく参加してきましたからどんなハプニングでも冷静に対応できているようです。

 実感ですが、介護用品の進歩は本当に頼りになりますが、価格をもっとさげられないのかなぁ~と買物の度に思います。

 ケアマネージャーさんからの提案で、私の出張等に合わせてショートステイを活用していますが、家族にとってはちょっと一息つく時間になっています。ただ、本人は自宅が1番なのでデイサービスもショートステイも嫌で、行く日の朝は驚くほどの抵抗です。家族は「お風呂に入ることが大切だから…. リハビリが・・・・・」などと説得を試みますがまったく通用せず、抵抗する善ちゃんの顔が心に 沁みます。

 これから、回復にどれほどの時間が必要なのか、今の要介護度はずっと維持できるのか、先に不安がないとは言い切れずにいることは事実です。それでも、在宅介護がつらいというより家族の力や大切さを改めて確信したのは良かったことです。

 そして、善ちゃんの笑顔で家族みんなが満足した気持ちになるのが何とも言えない「幸せ」に思えます。
夫の下着交換時に見る、何のトラブルもなくツルンとしたかわいいお尻は、私たち家族の在宅介護の自慢です。

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